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2022.2.21

【保健師ブログ 2月号】ロコモティブシンドローム~運動器症候群~

ロコモティブシンドローム~運動器症候群~


みなさんは街中を歩いていて、高齢化・少子化についてどうお考えですか?

わたしのご近所はこどもが多くにぎやかな声が聞こえてきます。ですが、実家付近は高齢の方が多くわたしが通っていた小学校も今年統合が決まりました。

1950年代に5%程度だった高齢化率(全人口に対する65歳以上人口の割合)は、2005年には20.2%となり世界第1位となりました。その後も進み、2021年には29.1%となりました。日本の高齢化率(29.1%)は世界一であり、2位のイタリア(23.6%)よりも5.5ポイントも高いのです。2065年には約4人に1人が75歳以上になるだろうと予測されています。
その反面、高齢就業者の割合は13.6%と過去最高になり健康寿命ものびてきています。(図1)
少子化が進む中、医療福祉従事者は少なくなっていくと予想されますので健康寿命が延びることはよいことですね。

高齢者の健康阻害因子


◆内臓脂肪症候群のメタボリックシンドローム
◆運動器症候群のロコモティブシンドローム
認知症
メタボリックシンドロームは内臓器の生活習慣病ですが、ロコモティブシンドロームは運動器の生活習慣病と言われています。運動器の障害から要介護状態になったり、寝たきりになったりする危険性の高い状態をいいます。高齢者の方で介護が必要となる原因を調べた厚生労働省の統計では、関節の疾患や骨折・転倒の2つを合わせると全体の2割以上を占めています。

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骨折をすると手術やベッド上安静が続くから、筋力も落ちるのよね

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ロコモティブシンドロームとは


「ロコモティブシンドローム」とは比較的新しい概念で、2007年に日本整形外科学会が提唱しました。日本語で「運動器症候群」と名づけ、「ロコモ」の略称で、国民に広くこの問題を考えてもらおうとしたものです。「運動器」とは骨や関節、筋肉、神経の総称で、「ロコモティブシンドローム」とは、これらの機能低下から始まるものです。症状としては「痛み」「筋力低下」「変形」「関節の動きの制限」「バランス能力の低下」などがあげられますが、これらの症状が単独にもしくは複合して進行すると、歩行障害をきたしやがて歩けない、立ち上がれないといった状態になっていきます。現在、「ロコモ」に該当する人と予備軍を合わせると、日本に4,700万人いると推定され、なんと3人に1人が「ロコモ」状態です。

ロコモチェック


★7つのロコチェック★
①家の中でつまずいたり転んだりする。
②階段を上るのに手すりが必要である。
③15分くらい続けて歩けない。
④横断歩道を青信号で渡りきれない。
⑤片足立ちで靴下がはけない。
⑥2キロ程度の買い物を持ち帰るのが困難である。
⑦家の中のやや重い仕事が困難である。

以上のうち1つでも当てはまれば「ロコモ」の可能性があり!

他にも【立ち上がりテスト】や【2ステップテスト】など、チェックする方法がありますので
気になる方は調べてみてください★

ロコモトレーニング(ロコトレ)


次に「ロコモ」を解消するために、日本整形外科学会で提唱していますロコモトレーニング(ロコトレ)を紹介します。

開眼片足立ち

机や壁に近づき1つは目を開けて、片足立ちを左右1分間ずつ、1日3回行います。不安な方は、机に両手をつき行い、慣れたら片手だけをつく指だけをつくなどと支えを減らしていきましょう!

両足スクワット

2つ目はスクワットです。深呼吸をするペースでゆっくり5~6回繰り返し、1日3回行いましょう。安全のために椅子やソファーの前に立ち、両足を軽く開き、腰かける要領でお尻をゆっくり下ろします。膝の負担を考え、膝の曲りは90度を超えないように、曲げた膝頭がつま先より前に出ないように、重心は後方に残し腰を下ろします。不安のある方は机に手をつき行いましょう。スクワットのできない方は、机に両手をつき、腰を浮かす動作を繰り返しても大丈夫です。自分のペースでゆっくり行ってください。

食生活でロコモ対策


“骨”を強くする食生活
カルシウムだけでなく、タンパク質、ビタミンD、ビタミンKもしっかり摂りましょう!
ビタミンDは日光をあびることで体内でもつくられます。
また日光を浴びることで夜間の睡眠もしやすくなりますので、日光浴をしてみましょう。
カルシウムの吸収を妨げる塩分やリン、カフェリンの取りすぎに注意。

“筋力”を強くする食生活
タンパク質は組み合わせが大切!
タンパク質を多く含む代表的な食品は、肉・魚・卵・乳製品・大豆製品です。
タンパク質とビタミンB6を一緒に摂ると効果的。
(ビタミンB6は、タンパク質の分解や合成を促進する栄養素です。)

「ロコモ」の予防・対策7か条


姿勢を見直しましょう
正しい姿勢で歩きましょう
小まめに体を動かしましょう
小さな痛みも見逃さないようにしましょう
バランスの取れた食事を行いましょう
自分に合った強度のスポーツを行いましょう
スポーツ前後のストレッチはゆっくりと十分に行いましょう
健康で生きがいにある生活を
超高齢化に突入した日本で、人々の暮らしを揺るがしかねない「ロコモティブシンドローム」。
自分の体の状態を確認し、もう一度生活パターンを見直してみましょう。
ちょっとした気づきで健康は維持されます。健康で長生きし、生きがいのある人生を送りましょう。


1年に1回の人間ドックや健診も忘れずに行いましょう!
「定期的に病院に通っているから必要ない」と、考えるかたもいらっしゃると思いますが
かかりつけ医が定期的に検査している血液やその他の検査と、健診でみる検査内容は異なる場合が多いです。
是非健診を受け早期発見・早期治療をし、健康寿命を延ばしましょう★

アルファインターナショナル
保健師/中西

参考文献:内閣府HP、厚生労働省HP、日本整形学会HP

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