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【保健だより★11月号】胃腸炎
今回のテーマは、【 胃腸炎 】です。
昨年の11月号は「インフルエンザ」でした。
胃腸炎の中でもウイルス感染によるものを中心にご紹介していきます。
胃腸炎って、なあに?
胃腸炎とは、胃や腸に炎症が生じ、下痢や腹痛・吐き気などが出てくる疾患の総称です。
胃腸炎の流行時期
患者報告者数 (2024年10月13日まで)
胃腸炎の症状
代表的な症状は発熱・下痢・吐き気・嘔吐・腹痛です。
特に、「冬場のカキ」「加熱処理が不十分な肉類」「汚染された水」「生のお寿司や刺身」「消費期限
がきれた食品」で受診するケースが流行期には非常に多いようです。
ウイルス性胃腸炎は、感染性胃腸炎の約90%を占めています。 原因となるウイルスによって、症
状や回復までの目安、潜伏期間などが異なります。
下記の場合などは、早めに病院を受診しましょう。
(個々のケースで異なるので、詳しくはかかりつけの医師に相談してください)
• 嘔吐が2日以上続いた場合
• 下痢が数日以上続く場合
• 血便が出た場合
• 高熱が出た場合
• 腹痛の性状が変わった場合
• 意識障害や失神などがでるようになった場合
胃腸炎の対処法
感染性胃腸炎は、治療を開始してからも、まわりの人へとうつしてしまう可能性があります。
以下のような点に気をつけ、感染を予防しましょう。
⚫ 嘔吐物・便の処理
① 使い捨ての手袋、マスクを着用
② ペーパータオルで嘔吐物や便を拭き取る。
③ 袋はすぐに口を縛り、破棄。
④ 次亜塩素酸ナトリウムで清拭。
*素手禁止!(皮膚炎を起こす可能性があるため)
*換気をしましょう!(塩素ガスが発生するため)
*水拭きしましょう!(腐食や色落ちするため)
*噴霧禁止!(ウイルス飛散&吸い込む可能性があるため)
⚫ こまめな手洗い
ご自身だけでなく、家族全員で同じ対応をします。
タオルの共用はせず、タオルを分けるか、ペーパータオルを使用しましょう。
⚫ こまめな水分補給
脱水の危険性があるので、こまめに水分を摂るようにしましょう。
⚫ 医療機関の受診
重症な場合は、救急車を!
また、医療機関で待つ気力はないけど症状がしんどい・・・ってこともありますよね。
オンライン診療も活用してみてください。
(*触診や聴診ができないので、一時的な措置になります)
仕事や学校は、いってよいか?
胃腸炎はO-157などの特殊なものを除いて、明確な「出席停止期間」がありません。
「症状が回復して状態が良くなれば」仕事復帰可能とすることが多いです。
胃腸炎でオススメなやさしい食べ物
① 「水分と電解質を補う」
下痢や嘔吐がある場合、脱水の危険性があります。
ご自宅に経口補水液がない場合、作ってみましょう!
大事なPointは、「ゆっくり飲む」「冷やしすぎない」です。
② 「あたりさわりのない食べ物」
胃腸炎の食事内容に関する論文によると、以下の食事が「Bland Diet(当たり障りのない食事)」と
して提唱されています。
⚫ 口当たりがよいもの
⚫ 味がうす味で辛くないもの
⚫ 食物繊維が少ないもの
⚫ 調理されており、やわらかいもの
③ 甘いものなら果物をとる
胃腸の調子が悪い時も「甘いものが食べたい」という方もいるでしょう。そのような場合は、精製さ
れている砂糖の多い食べ物は、胃腸の負担を増やします。
以下の食べ物は、水分量が多くおすすめです。
• スイカ:スイカの91.5%は水分
• いちご:いちごの90.5%は水分
• メロン:マスクメロンの場合、全体の90.2%が水分
アルファインターナショナル 保健師